人材育成×「解決策の具体例」

人材育成を行っていくと、さまざまな課題に直面します。既に人材育成に成功している企業はどのような解決策を見出してきたのでしょうか。

ここでは課題別に解決策を紹介します。先行事例として参考にし、自社の人材育成に活かしてみてください。

社員が忙しくて時間がない

人手不足も重なり、管理職に社員を育成する時間がない、社員も業務に手いっぱいで自己啓発をする時間も気力もない、という会社は意外と多いものです。人材育成はすぐに結果が出るものではないため後回しにしがちですが、長期的な視点での成長を考えれば、人材育成を避けて通ることはできません。

忙しい場合はオンライン研修やeラーニングを活用がおすすめです。オンライン研修なら事業所が全国に点在していても、一度に大人数の研修を実施できます。社員の移動時間、交通費も不要なため、時間と費用を大幅に削減しながら研修の質の統一が可能です。

eラーニングなら社員が好きな時間、好きな場所で学べます。部署によって繁閑の差が激しい場合でも、空いている時間を使って自由に学習できるのが魅力です。

最近は管理者が学習状況を確認できるシステムや、定着度を測るために定期的なチェックを行うシステムなどが登場。「本当に社員が勉強しているのかわからない」という不安は解消されつつあります。ただ、eラーニングは提供する会社によって内容・充実度に大きな差があります。事前によく内容をチェックして、質の高いeラーニングを選ぶことが成功のカギです。

他にもOJTを導入することで、忙しくても効率的に人材育成をしている企業もあります。ある電気メーカーでは積極的にOJTを導入。現場で働きながら教育ができるため、育成される側は実務力が身につき、即戦力として活躍できます。指導する側も並行して実務を行えるため、時間と費用は大幅に削減。OJTは特別な準備も不要なため導入しやすい点も魅力です。

研修やOJTをすることが目的になっており結果がでない

人材育成について考え出すと、研修やOJTを行うことが目的になってしまい、到達すべき目標を見失ってしまいがちです。その結果、努力しているのに結果がでないという最悪の事態に陥りかねません。

人材育成を行う場合は段階的にレベルを設定する、定期的にチェックやフィードバックが行えるよう期間やチェック項目を作成しておくなど体系的に準備をしておくことが肝心です。定期的に見直しを行うことで、少しずつレベルを調整しながら目標到達できるため、結果的には最速、最短距離で目標が実現できます。

大手自動車部品メーカーでは、階層別の教育制度を構築。若手、中堅、基幹職、幹部職など細かく階層を分け、その時期に応じた教育カリキュラムを詳細に計画しました。若手はまず、ビジネスの基本となる報・連・相、PDCAから学習を開始。中堅になるとコミュニケーションや後輩の指導法、基幹職は課題を設定した問題解決力の育成、メンタルケアなど、段階的に知識やスキルを学んでいくことで、無理なく長期的に人材育成ができます。

注目すべき点は、海外を含めた全従業員が対象なこと。全社一丸となって取り組むことで、共通のスキルが構築されます。その結果、社内のコミュニケーションがスムーズになり、意見交換が活発化。企業として大きく成長することができます。

ある鉄道会社では常設の研修センターを設置。運転士、車掌、車両・鉄道の整備など、安全運航が欠かせない職種であるため、常に基準を統一しておく必要があります。研修対象者も多いことから研修センターを常設しました。

一定の経験年数を経たら研修を受けるというカリキュラムを管理職や社員が理解しておくことで、研修センターに行く時期や日程の把握が可能。仕事に穴をあける、急な人員調整が発生するといったトラブルもありません。またキャリアパスも明確になるため、社員のモチベーションも上がります。

社員が重要性を理解していない

ビジネスパーソンとしての成長が必要と経営者や管理職が伝え、体制を整えても、その重要性や価値を社員が理解していない場合、効果は半減してしまいます。特に、日々の実務に追われている社員にとっては、すぐに結果の出ない研修や育成プログラムは敬遠されがちです。

社員に人材育成の重要性を機会があるごとに伝えるといった啓蒙活動のほか、自己啓発費用の補助、資格取得支援といった実利のある制度を導入することも重要です。

ある金融機関では、社会人としての教養を身につけるため、入社4年目までの従業員に対し実務に役立つ通信講座、書籍、資格試験などを積極的に案内。講座修了認定者や資格試験合格者には、受講費用、受験料の補助を行い、お祝いとして図書カードなどを支給しています。給与が少ない若手時代に、費用を補助してもらえるのは嬉しいですね。

また家具販売店では、社内で人材育成を独自に体系化。年次別若手研修からスタートし、部署別・職位別研修とキャリアステップしていく仕組みを構築しました。商品開発に役立つインテリアやカラーの知識、グローバルリーダー養成、語学研修などカリキュラムは多彩で、受講するごとにステップアップが可能。eラーニングもあるため、販売の仕事が忙しくても学び続けることができます。

ゴールが不明瞭

人材育成が必要だとわかっていても、具体的にどのような人材が社内に必要か考えてみたことはありますか。業種、成長段階、社会情勢などにより求められる人材像も異なるため、全ての会社において同じような人材が求められているわけではありません。

経営者は自社でどのような人材を育成したいのか、しっかりと考えることが必要です。考えなしに人材育成を行っても、方向性がぶれてしまうため、費用と時間の無駄になります。実務に関わっているマネジメント層からヒアリングをするのもおすすめです。

目標管理制度を導入したが、機能していない

経営目標や部門目標と社員の目標を連動させることによって、業績アップを目指す目標管理制度(MBO)。導入している企業が増えていますが、正しく運用できている企業は意外と少ないものです。

目標と人事評価が紐づくと、確実に達成できる目標しか設定しない社員が増えるため、大きな成長は期待できません。目標管理制度を正しく運用するためには、管理職による目標の調整のほか、目標の達成度合いと評価の関連性を弱めるといった工夫が必要です。

また目標を設定する場合は、数値を使って達成度合いを明確にしておきましょう。たとえば、「新規開拓に力を注ぐ」と目標設定をした場合、どの程度頑張れば力を注いだと判断できるのかがわかりません。「新規顧客を3件開拓する」のように具体的な数値があれば、達成度合いが明確になります。

あるインターネット関連会社では、社内での1on1ミーティングの回数増やすことで、社員同士の信頼関係を構築しました。目標設定のポイントは少しだけ背伸びするレベルであることが重要であり、それを設定するためには、管理職がまず社員の現状のスキルや抱えている課題を把握しなければなりません。1on1で密なコミュニケーションを取っているからこそ、適切な目標設定が可能になりました。

ある飲料メーカーでは、役職制度や資格など職務遂行能力に応じてランク分けを行い、レベルにあった公正な評価を行っています。また、ある不動産会社では、失敗を恐れない環境づくりを徹底。「失敗は挑戦した結果であり、褒められるべきもの」と定義し、挑戦を促しています。同様に目標管理制度と報酬を全く連動させないという企業も登場しています。

人事評価に手間がかかる、部署ごとにバラバラ

部署ごと、または管理職によって人事評価の基準が異なる場合、社内の統一感や方向性がわからなくなります。部署異動をした結果、それまで評価されていた経験やスキルが活かせなくなった、評価されなくなったでは、社員のモチベーションは低下。どのように成長していったらよいか、方向性も見えなくなるでしょう。

部署ごとによって評価基準が異なる場合、人事部としても判断に困ります。同じレベルであったとしても基準の緩い部署ではA、厳しい部署ではBとなった場合、昇給・昇進を同じ基準で判断してよいものか悩むものです。担当する業務によってある程度の差は生じてしまうものですが、評価基準は社内全体で統一しておくことが重要です。

基準の管理にはタレントマネジメントシステムの導入も有効です。

ある食品メーカーでは各部署でExcelにより人事評価を管理していたため、回収・集計に時間がかかっていました。また人事部が社員の情報を抱えていることで、管理職が部下の情報を把握できないことも課題になっていました。

そこで、人材データを一元管理できるタレントマネジメントシステムを導入。人事評価が全てWeb上で完結するため、評価に関わる業量と時間の大幅な削減に成功したほか、基準も統一されました。管理職なら誰でも社員の情報を把握することができるようになり、人材の透明化が促進。蓄積したデータをもとに、新しい人事施策に活かすなど、未来が広がっています。

新入社員の指導方法がわからない

学校を卒業してすぐ入社してくる新入社員は、会社や仕事に夢見がちな部分があります。特に最近は、就職活動において自己分析を念入りに行い、自分のやりたい仕事を明確にして自己PRする機会も増えました。その結果、希望と異なる部署に配属された場合、そこで努力をするのではなく転職・退職を選ぶという若手社員が増えています。

以前のように入社したらさまざまな部署・業務を経験し、ゼネラリストとして成長していくという「就社」に近いイメージを持つ若手は減少。欧米のように業務内容、勤務地、労働時間、給料などをジョブディスクリプション(職務記述書)で明確にするジョブ型採用の高まりも、若手の決断を後押ししています。

早期離職を防ぐために、ある衛生用品メーカーでは、自分の配属先を決めるプレゼンテーションを行う社内ドラフト制度を実施しています。

ただ、それでも全員の希望が叶うとは限りません。希望と異なる部署に配属になった場合は、丁寧に説明する、希望の部署で働くためのキャリアパスを提案するなどのコミュニケーションが欠かせません。

中堅社員の育成方法がわからない

若手は基本的なビジネスマナー、実務を教えるというわかりやすい目標がありますが、中堅は意外と難しいもの。管理職への視野を広げるため、リーダー、OJTのトレーナーなど、小さなマネジメント経験を積ませることがおすすめです。小さなマネジメントを経験させることでノウハウの蓄積ができます。マネジメントをさせる場合は、必ず上司がフォローを行い、定期的なフィードバック、チェックを行いましょう

管理職にとってはマネジメントに向いている人材を見極める機会でもあります。適切な指導をしてもマネジメントに適性がないと判断した場合、スペシャリスト方面へ切り替えるといったキャリアパスの転換を提案することもできます。

ある飲料メーカーでは、グループ企業であることを活かし、グループの垣根を越えて多彩な人材を発掘。次世代リーダー抜擢と位置づけ、中堅育成に注力しています。中堅社員が社長と短期間行動を共にし、社長視点を共有するワークショップを実施している企業もあります。

管理職の育成方法がわからない

管理職にとって、部下を成長させることは重要な任務です。研修講師として指導する、部下の研修にオブザーバーとして参加するなど、後進の育成に力を注ぎます。

マネジメント層向けの研修プログラムはそれほど多くありませんが、自社で研修プログラムを開発し、定期的に研修を行っている企業も存在します。

人材育成研修は「MAST」にお任せください

企業によって求める人物像が異なるため、一般的な研修では効果が半減してしまします。人材育成サービスを選ぶ際は、自社に合わせたカスタマイズができることを確認してください。

「MAST」ではまずヒアリングを行い、現状を分析してからカスタマイズした研修内容をご提案。現場で即実践、即活用できるカリキュラムなうえに、双方向を重視した体験型プログラムで実施するため、しっかりとスキルや知識が定着。マネージメント・チームビルディング、社内外でのコミュニケーション力アップなどの研修は好評です。

自社の人材育成方法がわからない、試してみたが結果が出ないという方は、お気軽にお問い合わせください。あなたの会社の成長を「MAST」がサポートします。


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